ユーロは世界第2位の流通量!特徴を知ってFX取引に活かそう
FXで取引できる通貨には、その国ごとにいろいろな特徴が出ています。
通貨の特性をつかんで取引をすることはとても大切です。
ちなみに世界で一番流通している通貨はどれかご存知ですか?
そう、ドルですよね!
じゃあ、その次に流通している通貨は?
それが今回の主役、ユーロです!
「ユーロってどの国で使われているのかよくわからない」
「ユーロとユーロビートって関係があるの?」
と疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんね。
こんにちは、FXを勉強している大輔です!
リサさん、ユーロってEUに加盟している全部の国で使われている通貨ですよね?
違うわよ・・・。
EUに加盟している28ヵ国のうち、ユーロを使っているのは19ヵ国よ。
あ、あれ?
そうでしたっけ?
しまった、今日こそリサさんにカッコイイところを見せたかったのに・・・。
さて、気を取り直して、今回はユーロについてたっぷりとご紹介していきます!
目次
ユーロを使っている国は19ヵ国
ユーロは2002年から流通が始まり、現在ではEUに参加している28ヵ国中、19ヵ国が法定通貨として採用しています。
ちなみにユーロとはヨーロッパを短縮した名称です。
Europe(ヨーロッパ)、Euro(ユーロ)です!
もちろんユーロビートもヨーロッパ発祥なんですよ。
「そもそもEUって何?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんので、EUについて簡単にご説明します。
EUは簡単に言うとヨーロッパの連合(欧州連合)です。
ヨーロッパは歴史の中で2回も世界大戦の舞台になってしまった過去を持ち、戦争を繰り返さないためにヨーロッパの統合を目的にEUが作られました。
また、EUは世界一の経済力を誇るアメリカ経済に対抗をするために結成されたともいわれています。
まずはEUに加盟している国と、その中でユーロを使っている国はどこなのか、表を見てみましょう。
注:一部ではユーロ圏の国の中でもユーロを使っていない地域もあります。
EUに加盟している国 | |
ユーロを使用している国 | ユーロを使用していない国 |
ドイツ (除外地域:ビュージンゲン) |
イギリス (2019年3月29日 EUから離脱する予定) |
フランス (除外地域:フランス領ポリネシア、ニューカレドニア、ウォリス・フツナ) |
デンマーク |
イタリア (除外地域:カンピョーネ・ディターリア) |
スウェーデン |
スペイン | ブルガリア |
アイルランド | チェコ |
エストニア | ハンガリー |
オーストリア | ポーランド |
オランダ (除外地域:アルバ、アンティル) |
ルーマニア |
キプロス (除外地域:北キプロス・トルコ共和国) |
クロアチア |
ギリシャ | |
スロバキア | |
スロベニア | |
フィンランド | |
ベルギー | |
ポルトガル | |
マルタ | |
ラトビア | |
リトアニア | |
ルクセンブルク |
ユーロの特徴ってどんなところ?
ユーロはアメリカのドルに続き、世界で2番目に流通している通貨です。
対ドル通貨としても有名で、ドルの価値が下がるとユーロが買われる傾向も見られます。
ユーロは取引量が多いため値動きも大きくなります。
たとえばユーロ/円の場合、1日に2円~3円ほど動くこともよくあります。
2円~3円だと小さな値動きに感じるかもしれませんが、1万通貨で取引した場合だと2万円~3万円の損益になるということです。
またユーロは取引量が多いため、値動きの信頼性が高いです。
そのためテクニカル指標も活かすことができ、短期~長期のどの取引にも向いています。
ユーロの決定権は欧州中央銀行(ECB)にある
ユーロの政策金利や量的緩和策は、欧州中央銀行(ECB)によって決定されます。
欧州中央銀行(ECB)はドイツのフランクフルトにあり、独自性を保っていて加盟国の政治が介入することはできません。
ユーロ加盟国の中でも経済状況の差は激しく、ユーロのGDPの約80%をドイツ、フランス、イタリア、スペインが占めています。
GDPとは1年間で国がどれだけ儲けたのかを表したものです。
GDPは国民や企業、政治や貿易などをすべて合わて算出します。
2017年のユーロ圏のGDPは1位がドイツ、2位がフランス、3位がイタリア、4位がスペインですが、ドイツは他の国にかなりの差をつけてトップに立っています。
ユーロ取引の経済指標をチェックするときは、まずはドイツとフランスを抑えるようにしましょう。
余裕があればイタリアとスペインもチェックしてみてくださいね。
欧州中央銀行(ECB)はドイツのフランクフルトにあるんですね!
ドイツといえばソーセージが美味しそうですよね!
私はビールが飲みたくなってきたわ。
ソーセージにビールなんて最高じゃない。
(リサさんと一緒にドイツに行きたいなぁ)
ユーロ取引に向いている人
ユーロはヨーロッパやアメリカの影響が大きいため、取引が活発になる時間帯はロンドン市場が開く夕方以降になります。
そのため夕方以降に取引をすることができる人におすすめです。
また、ユーロはさまざまな国の影響を受けるので情報量も多く、うまく情報を処理していける人に向いているでしょう。
ロンドン時間についてもっと詳しく知りたい方はこちらをご参考ください。
ユーロが受ける影響
ユーロは1つの国だけではなく、さまざまな国の影響を受けます。
どんな影響を受けるのか、例として2002年に発足してから現在までのユーロのチャートを見てみましょう。
2008年には世界中に影響を与えたリーマンショックがあり、ユーロも大きく下落しました。
2009年はギリシャ危機が起こり、ギリシャの赤字額が発表していた数字の3倍もあることが発覚し、大混乱を招きユーロも下落しました。
2017年にはフランスで大統領選が行われ、親EUのマクロン氏と、EU離脱を問うルペン氏の戦いとなり、開票結果が明らかになるにつれユーロは上昇しました。
基本的にはユーロはドイツやフランスの影響を受けやすいですが、ギリシャ危機などのようにユーロ加盟国に何かあれば、大きく変動を見せることもあります。
また世界に影響を与えるアメリカで起こった出来事や、ヨーロッパで起こったテロなども関係してくることがあります。
チェックしたほうがいい指標6つ
ユーロを取引したいときにチェックしたい指標は主に以下になります。
・欧州中央銀行(ECB)政策金利
・ドイツ・フランスの失業率
・ドイツZEW景況感指数
・ドイツ・フランスのGDP
・ユーロ圏の消費者物価指数
・IFO景況感指数
ユーロのGDPのほとんどはドイツとフランスが占めていますので、ユーロで取引するならドイツとフランスの指標は必ずチェックしておきましょう。
また月に1回上旬頃に発表されるユーロの政策金利や、消費者物価指数などにも目を通しておいてくださいね。
通貨ペアの特徴
ユーロ/ドル
ユーロ/ドルは世界で一番取引されている通貨で、初心者から上級者まで取引しやすい通貨ペアになります。
取引量が多いので動きも予想を立てやすく、テクニカル指標が活用しやすい通貨ペアです。
米国雇用統計は主にユーロ/ドルに影響を強く与えます。
米国雇用統計とはアメリカが発表する雇用と景気に関するデータです。
ユーロ/ドルの取引の場合は、ユーロとドルの指標をチェックしておきましょう。
米国雇用統計についてもっと詳しく知りたい方はこちらをご参考ください。
ユーロ/ポンド
ポンドは値動きが激しいイメージがありますが、ユーロ/ポンドでもボラティリティ(変動率)は高くなります。
ユーロ/ポンドではポンドの影響を受け動く傾向にあります。
また、ユーロとポンドは似たような動きをしやすいです。
例えばユーロが上がればポンドも買われ、ユーロが下がればポンドも売られるということです。
ポンドは上級者でも取引するのが難しいため、特に初心者にはあまりおすすめできません。
ポンドは値動きが大きく一気に稼げそうに見えますが、その分リスクが高くなるので注意しましょう。
ユーロ/円
そもそもユーロ/円は直接取引をしているわけではありません。
どういうことかというと、円はユーロと取引をするとき、米ドルを介してしか取引ができないんです。
つまりユーロを買おうと思ったらまず米ドルを買い、買った米ドルをユーロに換算しているということです。
これは合成ペアと呼ばれ、ユーロ/円は米ドル/円とユーロ/ドルから成り立っています。
また日本の円は安全通貨とも呼ばれ、リスク回避に買われる傾向があります。
日本は世界の中でも金利が低く、債権国のためリスク回避通貨になりやすいのです。
債権国とは、お金を貸している側のことを指します。
日本は海外に対して莫大なお金を貸していますが、貸した相手の国が破綻してしまった場合は返ってこない可能性もあり、リスクを抱えているといえます。
ユーロ/円の取引する際の3つのポイントは以下になります。
【ポイント1】
ユーロ/円を取引するなら15時~16時くらいからがおすすめです。
これは日本時間の夕方あたりからロンドン市場が開き、ユーロやドルの動きが活発になってくるためです。
【ポイント2】
ユーロ/円はドル・ユーロ・円の影響を受けます。
そのため、この3種類の通貨の動きをチェックする必要があります。
3種類の通貨の動きが同じ傾向なら、エントリーのポイントになります。
【ポイント3】
チャートに比較的サインが出やすく、テクニカル指標が活かしやすいです。
トレンドラインも機能しやすく、値動きも大きいのでデイトレードなどの短期の取引にも向いています。
よし、僕もさっそくユーロで取引しようっと!
あらあら、せっかちね。
ユーロの取引でおすすめのFX会社
ユーロを取引するのにおすすめのFX会社をご紹介したいと思います。
ユーロは短期でも長期でもどちらでも取引しやすい通貨ですが、短期取引ならスプレッドが狭いFX会社、長期取引ならスワップポイントがたくさんもらえるFX会社がおすすめです。
(2018年10月30日時点)
FX会社 |
ユーロ/米ドル |
ユーロ/ポンド |
ユーロ/円 |
||||||
|
スプレッド |
スワップ(買い) |
スワップ(売り) |
スプレッド |
スワップ(買い) |
スワップ(売り) |
スプレッド |
スワップ(買い) |
スワップ(売り) |
0.3pips |
-0.9 |
0.45 |
0.9pips |
-0.35 |
0.1 |
0.4銭 |
-20 |
0 |
|
0.4pips |
-75 |
75 |
1.0pips |
-26 |
26 |
0.5銭 |
-1 |
1 |
|
0.4pips |
-87 |
84 |
1.0pips |
-45 |
42 |
0.5銭 |
-11 |
10 |
|
0.4pips |
-0.11 |
0.025 |
1.0pips |
-0.08 |
0 |
0.5銭 |
-3 |
-1 |
|
0.3pips |
-96 |
80 |
2.9pips |
-44 |
34 |
0.5銭 |
-11 |
6 |
スワップポイントは毎日変動していますが、各FX会社の公式ホームページで確認することができます。
スプレッドは基本的には原則固定になりますが、変わる可能性もありますので取引する際に確認しておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
ユーロの特徴をお話ししてきました。
ユーロは世界第2位の流通量を誇り、ヨーロッパのさまざまな国で使われています。
ユーロに影響を与えやすいのは主にドイツとフランスなので、この2国の指標などは必ずチェックしましょう。
また日本円とユーロは直接取引ができない合成ペアなので、米ドルの動きもあわせて確認しながら取引していきましょう。
ぜひ今回の記事をユーロ取引の参考にしてくださいね。