市場に潜む悪魔の仕業か!?フラッシュクラッシュとは何ぞや?
みなさん、フラッシュクラッシュという言葉を聞いたことがありますか?
「えっ、何それ?」
「あまり聞いたことないかも・・・」
という声が聞こえてきそうです。
実際、僕もつい最近フラッシュクラッシュのことを知りました。
こんにちは! FXを勉強中の大輔です。 年明けにフラッシュクラッシュが発生したらしいですね。
そうね。 至る所で投資家たちの阿鼻叫喚が聞こえたわね。
フラッシュクラッシュのことを調べてみましたが、何だかよくわからないんですよね。
フラッシュクラッシュについて知っておくことはとても重要よ! 知らないままだと大きな損失を出すことになるわよ?
これ以上大きな損失を出すと僕の投資家人生は終わってしまう・・・。 というわけで、今回はフラッシュクラッシュについてまとめてみました。
目次
フラッシュクラッシュって何ぞや?
さて、フラッシュクラッシュとは一体何でしょうか?
フラッシュクラッシュとは英語で「Flash crash」と書きます。
その意味は、「瞬間的な暴落」です。
この言葉は、2010年5月6日にダウ平均株価がほんの数分で1,000ドル近く下落したことがきっかけで生まれました。
もともとは株価の下落から来ているんですね。
ちなみに、ダウ平均株価の正式名称は「ダウ工業株30種平均」といい、アメリカ合衆国の代表的な株価指数で、日経平均株価のようなものです。
フラッシュクラッシュの事例
2010年5月6日以外にも、以下の日時にフラッシュクラッシュは発生しています。
・2015年 スイスフランショック
・2016年6月23日 イギリス国民投票でイギリスのEU離脱が可決
・2016年10月7日 朝8時
・2019年1月3日 午前7時過ぎ
分かる範囲ではこの日時でフラッシュクラッシュが確認されています。
では、フラッシュクラッシュが発生するとどうなるのでしょうか?
フラッシュクラッシュが発生すると、通貨の価格がほんの数分で一気に下がるため、未決済のポジションがロスカットされます。
通常はFX会社が定めた証拠金維持率を下回るとロスカットされるため、口座に資金は残ります。
しかし、フラッシュクラッシュの場合、価格の下落スピードが速すぎてロスカットが追いつかないため、口座資金を超える大きな損失を抱えることがあるのです。
中には、1日で7,000万円近くもの損失を出した人もいると聞きます。
では、フラッシュクラッシュが発生した原因とは何でしょうか?
フラッシュクラッシュが発生する原因
実をいうと、フラッシュクラッシュが発生する原因は明確にはわかっていません。
コンピューターのアルゴリズムによる高速自動取引が、売りと買いの需給のゆがみを引き起こしたため、フラッシュクラッシュが発生したのではないかと考えられています。
そして、過去に発生したフラッシュクラッシュの事例を見ていくと、フラッシュクラッシュには次のような特徴があります。
市場の流動性が低下したときに発生している
「流動性」とは通貨の売買のしやすさです。
したがって、「流動性が低下する」とは売り手と買い手のバランスが悪く、市場で通貨の売買がしにくい状態ということになります。
「流動性が低下する」と、注文しても売買が成立しにくくなります。
わかりやすくいうと、「買いたいときに買えない、売りたいときに売れない」という状態になるのです。
例えば、Aさんが1ドルを100円で売るとします。
しかし、1ドルを100円で買う人がいない場合どうなるでしょうか?
Aさんは価格を下げて、1ドルを95円で売ります。
それでも買う人がいないとAさんはどんどん価格を下げていきます。
このように、流動性が低下すると売買が成立しにくくなり、価格がどんどん下がっていくのです。
そのため、流動性が低下したときに大きな売りの注文が入ると、買いの注文が入っていないため通貨の価格はドカーンと一気に暴落するのです。
そして、暴落した後、異常なほど安い価格をチャンスとばかりに、すぐに買いの注文が大量に入り、一定のレベルまで急激に価格が戻ります。
そのため、ローソク足チャートで見ると、長い下ヒゲができるのです。
では、どのようなときに流動性が低下するのでしょうか?
流動性が低下するタイミング
流動性が低下するタイミングとしては、次のものが挙げられます。
日本時間の早朝は寝ている人が多いですし、祝日や連休になると各国の市場は閉じるため市場参加者が少なくなります。
また、アメリカ大統領選挙など、世界経済に影響する特別なイベントがあるときは、結果が出るまで様子見ムードになるため、流動性は低下するのです。
では、流動性が低下するときに突如として発生するフラッシュクラッシュに対して、私たちに打つ手はあるのでしょうか?
正直にいいますと、フラッシュクラッシュを完全に回避することは不可能に近いです。
そのため、流動性が低下するタイミングでは、ポジションを閉じておくのが無難です。
しかし、フラッシュクラッシュが発生しやすいことがわかっていてもトレードしたい人もいるかもしれません。
そこで、絶対とは言い切れませんが、損失を小さくする方法をご紹介しますね。
フラッシュクラッシュ対策
フラッシュクラッシュが発生しても、損失を小さく抑える方法を一言でいうと・・・
リスク管理の手を抜かない
これしかないのではないでしょうか。
具体的な対策としては、次の5つの項目をすべて実行することで損失を小さくすることができるでしょう。
ではこれらの対策を一つ一つ見ていきましょう!
レバレッジを低く設定して取引する
先ほどフラッシュクラッシュは「流動性が低下したタイミングで発生する」といいました。
しかし、それとは違うタイミングで発生することもあるかもしれません。
確率は低いでしょうが・・・。
そのため、自分の身の丈に合わないほどの高レバレッジで取引することは、非常に危険です。
したがって、万が一フラッシュクラッシュが発生して損失を出しても、生活に支障がでないようにレバレッジを低くして取引をするとよいでしょう。
証拠金維持率を高い水準で維持する
フラッシュクラッシュの恐ろしいところは、一瞬で暴落するため、証拠金維持率に余裕がないと損切や強制ロスカットが追いつかず、自分が想定した範囲を超える安値で決済されてしまうところにあります。
ということは、強制ロスカットがされない高いレベルの証拠金維持率にすることで損失を小さく抑えられると考えることができます。
証拠金維持率はFX会社が計算して知らせてくれますので、それを目安にしましょう。
ちなみに、証拠金とは、FXをするために担保としてFX会社に預け入れるお金のことです。
そして、証拠金維持率とは取引する金額に対して証拠金が占めている割合のことです。
また、証拠金維持率はレバレッジの高さと関係します。
レバレッジが高ければ高いほど、証拠金維持率は低くなります。
そのため、レバレッジを低くして取引をすることで、証拠金維持率に余裕を持つことができるのです。
このように、証拠金維持率を高い水準にすると、フラッシュクラッシュによるロスカットを回避し、損失を小さくすることができる可能性が高まります。
したがって、証拠金維持率は資金に余裕がある限り、できるだけ高い水準にしたほうがよいでしょう。
ただし、ロスカットされる証拠金維持率はFX会社によって異なるので、注意が必要です。
証拠金について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
損切の逆指値注文を入れておく
逆指値注文とは、このような注文方法です。
例えば、現在の価格が1ドル=100円である場合、
・1ドル=102円より上がったら「買う」
・1ドル=98円より下がったら「売る」
ですから、1ドル=98円より下がったら「売る」という逆指値注文を入れておけば、1ドル=95円に下がっても、通常1ドル=98円で自動的に売ることができます。
そのため、この方法は損失を小さく抑えることによく使われるのです。
別名、「ストップ・オーダー」「ストップ注文」と呼ばれています。
ただし、フラッシュクラッシュは瞬時に暴落するため、データ抜けが起き、約定できる値段が飛ぶという状況が発生することがあります。
そのため、フラッシュクラッシュが発生しても自動で決済されないことがあるのです。
したがって、逆指値注文を入れたとしても大きな損失が出る可能性もあります。
しかし、証拠金維持率を高いレベルでキープすることに加えて、損切ラインを高く設定した逆指値注文を入れておけば、損失が大きくなるリスクを低くすることが可能です。
さらに、スマホで常時取引できるようにしておけば、フラッシュクラッシュに限らず、いつでもどこでも相場の異常事態に対応することができ、損失を小さくすることができる可能性が高まります。
リスク管理をしていないと、フラッシュクラッシュが怖くて取引できないですね。
市場から退場しないためにも、常にリスク管理を怠らないようにすることが重要ね。
安心できるFX会社を選ぶ
上でも説明しましたが、フラッシュクラッシュが発生するのは流動性が低下したときです。
しかし、流動性が低下するタイミングは年に数回しかありません。
したがって、流動性が低下するときにはポジションを閉じておき、通常は取引コストが安く、約定力が高い以下の3社の口座を選ぶことをオススメします。
FX会社 | おすすめポイント | |
・高機能で便利なツール 「プラチナチャート+」 |
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・口座数国内第1位! |
まとめ
いかがでしたでしょうか。
一瞬にして市場を恐怖に陥れるフラッシュクラッシュ。
これが、発生すると損失をほとんど回避することができません。
流動性が低下するタイミングでポジションを閉じれば、フラッシュクラッシュによる損失を回避する可能性が高まります。
しかし、フラッシュクラッシュがいつ発生してもいいように普段からリスク管理をしっかりやっておくことは、通常の取引においても、FXの利益につながるのではないでしょうか。
この記事に書いてある対策を参考にしてみてくださいね。