香港ドルは退屈な通貨?ペッグ制変動幅を有利に活かせ!


香港ドルは超安定通貨-min

 

香港ドルというと、そんなにメジャーではないのでまだよく知らない人も多いかもしれません。

「香港って国じゃないのに独自の通貨があるの?」
「香港ドルって、どんな特徴があるの?」

など、疑問に思っている方がいるのではないでしょうか。

こんにちは、FXを勉強中の大輔です!
香港といえば、百万ドルの夜景、中華グルメ、ショッピングとかが思い浮かびますね。

私は国際金融センター、摩天楼、高層住宅群など、とにかく高層ビルが密集していたのを思い出すわ。

リサさん!
そういえば、香港って中国の一部なのになぜドルを使っているんですか?
そして香港が生んだ大スター、ブルース・リーはなぜ中国人なのに英語名を名乗っていたのですか?

それを知るには香港の歴史を勉強しないといけないわね・・・。
(アクションスターを出してくるとは、やっぱりこの子、FXとは違う話にそれていきがちね)

では、僕と一緒に香港とその通貨について勉強していきましょう!

 

香港ドルの特徴

FXにおける香港ドルとはどんな特徴があるのでしょうか。
まずは、香港ドルの特徴についてみていきましょう。

 

アメリカドルの影響

香港ドルはアメリカドルの影響を多大に受けている通貨です。
その理由として以下の2点があげられます。

  ドルペッグ制

ドルペッグ制-min

 

「ドルペッグ制(dollar peg)」とは、ある通貨が基軸通貨であるアメリカのドルとペッグ制を結んでいることをいいます。
ペッグ(peg)とは、なにかを固定させるための釘のこと。
ペッグ制とは、マイナー通貨や経済基盤の弱い国の通貨の為替レートを、基軸通貨や主な取引相手国の通貨の為替レートに固定して連動させる制度をいいます。

ペッグ制により、相場的に不安定に陥りやすい通貨を安定させることができます。
このように固定相場制度をもうけ通貨を安定させることにより、海外の投資家が安心して投資できるようにしているのです。
FXの世界では香港ドルの他に、ユーロにペッグしているデンマーククローネが有名です。

香港ドルはドルペッグ制を採用しているので、香港ドルの値動きは米ドルとほとんど同じように動いています
ただし、全く同じというわけではありません。 香港ドルの場合、一定の値動き幅を認めており、1米ドルが7.75~7.85香港ドルの間で変動することができます

以下に米ドル/円と香港ドル/円のチャート(2か月間)を見比べてみましょう。

ドル円2か月間チャート-min

香港ドル円2か月間チャート-min

値動きはほとんど一緒ですね。
ただ、直近の日付(2019/1/8)では1米ドルが約109円なのに対し、1香港ドルは約14円となっています。

ちなみに、マカオの通貨、パタカは香港ドルにペッグしています。
つまり、マカオパタカは実質ドルぺッグしているのと同じです。
マカオは香港のすぐお隣であり、両者の行き来もしやすいので、マカオでも香港ドルが流通しているそうですよ。

 

  カレンシーボード制

香港ドルは「カレンシーボード制(currency board)」という制度も採用しています。
カレンシーボード制とは、国内で流通する自国の通貨と同量の特定の外貨を中央銀行が保有する制度です。
この制度により、香港は同程度の金額のアメリカドルを保有することが義務付けられています。

このカレンシーボード制は経済状況が不安定になる恐れのある国の通貨に採用されることが多いです。
香港の場合、イギリスから中国に返還される前段階で導入されました。

カレンシーボード制を採用することにより、香港ドルが米ドルに信用の裏付けをされ、先に挙げたドルペッグ制に信頼性を持たせることができます。
また、香港ドルが無秩序に発行され、インフレを引き起こすことを防止する効果もあります。

 

中国の影響

香港ドルは米ドルにペッグされた固定相場制なので、基本的にはアメリカの経済指標や社会情勢の影響を受けます。
しかし、多少は変動幅が認められているので、そこに中国国内の事情なども関わってくる余地があるといえます。
そのため、香港ドルの値動きを読むにあたって中国の経済指標や国内情勢もある程度は知っておいた方がいいでしょう。

ただし、別の理由で中国の国内情勢を気にしていなくてはならない理由があります。
それはドルペッグ制が解消される可能性のある出来事が起こっていないか知るためです。
これに関しては後ほど解説しますね。

 

そもそも香港とは?

香港ドルの特徴がわかったところで、なぜ香港は中国の一部なのに香港ドルを使っているのか気になりませんか?
そこで、香港とはどんなところなのかをおさらいしていきましょう。

 

香港の基本情報

香港は割と昔から海外旅行や商社マンの転勤先としてよく知られている場所です。
まるで独立国のようなイメージがありますが、正式名称を「中華人民共和国香港特別行政区」といい、中国の一地区です。

地理的には中国本土と陸続きの部分とその他多数の島々から成っており、全面積をあわせても東京都の半分くらいの大きさなのです。
しかし人口は2019年現在、約740万人で、世界都市別人口密度ランキングでは上位の常連という、人口密度の高さを誇っています。
香港の一部である香港島などは、小さな島にこれでもかというぐらい高層ビルが林立しており、訪れた人を驚かせていることでしょう。

香港は中国の一部であるというのに、なぜ中国本土とは別の国のようになっているのでしょうか。
それは香港が約150年間、イギリスの統治下にあったことが大きな理由です。
中国がイギリスとのアヘン戦争に大敗し、南京条約により香港島を譲渡することになったのがイギリス植民地時代の始まりでした。

イギリス統治下で西洋風の自由貿易が行われ、ヨーロッパからアジアへの足掛かりとなる地の利を活かし大いに発展しました。
1997年に中国に返還されることとなりましたが、中国は「1国2制度」を掲げ、香港を特別行政地区として扱うことにしました。
そのため、現在でも香港は中国本土とは異なった、西洋文化を色濃く残した行政が行われているのです。

 

香港でドルが使われている理由

「なぜ香港では中国の通貨ではなくドルが使われているの?」 と思う方がいるのではないでしょうか?

実は香港ドルというのは、欧米人が香港の通貨に対して呼んでいる名称であり、「香港ドル」というのはもともと中国の通貨なのです。

なるほど、「香港ドル」とは欧米人が香港の通貨を呼びやすいようにドルと名付けて呼んでいるというだけなのね。

人名も、イギリス植民地時代から欧米人に名前を覚えてもらいやすいように中国名とともに英語名を持つことが一般的になったそうですよ。
これでブルース・リーの名前の謎が解けました!!

中国の通貨「人民元」ですが、この「元」はもともと「圓」(発音yuan)という漢字だったものを、同じ発音で簡略な「元」に変えたものです。
余談ですが「圓」といえば日本の「円」も昔は「圓」の字で表記されていました。
つまり、日本の通貨単位と中国の通貨単位はかつて同じだったということなんですね。

なんだって!?
日本の円と中国の元がもともと同じ「圓」から変化したものだったとは!!
なぜそうなのか、また謎が増えてしまった・・・。

だっ大輔くん、その謎はお家に帰ってから調べてね!
それより私は「イギリスに統治されていたのなら、ドルではなくポンドなのでは?」という疑問が出てきたんだけど。

あ、それはですね、香港ドルの名称として使われている「ドル」は米ドルのことではないようです。

香港ドルの「ドル」とは、16世紀以来ヨーロッパ中で使われていた国際的な銀貨の名称としてのドルから来ています。
イギリス植民地時代、香港でもこのドルが使われていました。
つまり、米ドルの「ドル」もこの国際的な銀貨の名称から引き継がれているということです。

ちょっと横道にそれてしまった気がしますので、本題に戻りましょう。

ではどうして香港の通貨だけ香港ドルとして流通しているのでしょうか?
それは、中国本土が共産党の一党独裁政権であり、海外からの資本流入に規制をかけているからです。
そのため、海外の投資家たちにとって中国と取引するとなると、香港ドルが主な対象となっているのです。

香港ドルは香港独自の経済運営により人民元とは紙幣もレートも違っています。
そのため、香港ドルをそのまま中国本土で使うことはできず、両替が必要です。

 

香港ドル メリットデメリット-min

香港ドルを扱うメリット

ここまでで、香港ドルの特徴としてアメリカのドルと連動する特異な通貨であるということが分かりました。
では、香港ドルで取引をすることにどんなメリットがあるのでしょうか?

 

固定相場制

香港ドルがドルペッグ制による固定相場制であることにより、香港ドル/円の値動きがほぼ米ドル/円と同じであることをお話ししましたね。
それはつまり、米ドル/円のチャート分析をほぼそのまま香港ドル/円の取引に当てはめられるということです。

また、香港ドル/米ドルで取引をする場合、1米ドルが7.75~7.85香港ドルの間でしか変動しないと決まっているため、値動きが非常に安定しています。
そのため大損するリスクが少なく、またロスカットされにくいというメリットがあります。

 

少額の必要証拠金で始められる

香港ドルのもう一つのメリットは、少額から取引を始められるというところです。
1米ドルが約7.8香港ドルであるということは、香港ドルは米ドルの約8分の1ということになります。

先ほどの2019/1/8のレートを例にしてみると、米ドル/円の取引が、レバレッジを掛けずに1,000通貨であったとしても約11万円の証拠金が必要になりますが、香港ドルであれば14,000円くらいで済むということです。

レバレッジを25倍にするなら、 14円×1,000通貨×0.04(証拠金率を4%として)=560円 となり、560円の必要証拠金から取引可能となります!

 

香港ドルを扱うデメリット

実は香港ドルは「世界一退屈な通貨」と陰で囁かれていますが、一体その理由は何でしょうか?
ここでは、香港ドルのデメリットについて説明していきます。

 

スワップポイントが低い

香港ドル/円の取引において、金利差(スワップポイント)を狙った取引はスワップポイントが低いため利益が薄すぎて向いていません
スワップポイントを狙った取引とは、金利の安い通貨を売って高金利通貨を買い、その金利差を毎日受け取る取引手法で、キャリートレードと呼ばれます。

日本円は超低金利通貨なので、たいていはどこの国の通貨でも利益が出せるのですが、それならばもっと金利の高いオーストラリアドルやトルコリラのような他の通貨を選んだ方がおいしいですよね。

 

手数料が高い

香港ドルはマイナー通貨であるため、スプレッドが広いのもデメリットの一つです。
スプレッドの幅によって一度の取引にかかる必要経費が変わり、狭いほど安くなります。

スプレッドはFX業者によってそれぞれ設定されているので、一定ではありませんが、香港ドルは米ドルの10倍以上は広いようです。
つまり、ドル/円と同じ動きをするけれど、手数料がドル/円よりずっと高いので、それならドル/円で取引した方がいいだろうということになるのです。

スプレッドについて詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。
FX会社によってスプレッドは違う?取引コストを意識しよう!

 

おすすめのトレード法

おすすめのトレード-min

これまでご説明したようなデメリットから、香港ドルはトレーダーにとって「旨みのない退屈な」通貨といわれています。
しかし、利益の小ささよりもリスク回避を優先するトレーダーには人気のある通貨でもあるのです。
また、香港ドルのメリットを生かした隠れ技的な手法も存在しています!
では、そういった人気の手法を以下にご紹介していきますね。

 

スイングトレード

香港ドルは相場が安定しているので長期間ポジションを持っていてもリスクが少ないですが、同時に利益も少ないです。
これではポジションの持ち損ですよね。
それなら一番楽な方法で取引しましょうということで、スイングトレードが好まれます。

「スイングトレード」とは、数日~数週間単位で行う中~長期的な取引手法です。
スキャルピングやデイトレードのような超短~短期取引のように頻繁に値動きをチェックする必要がないので、ゆったりと取引することができます。 また手数料が高いので、取引回数が多くなる短期取引には不向きといえます。

 

米ドル/香港ドル(USD /HKD)

また、米ドル/香港ドルの通貨ペア取引なら、ドルペッグ制と固定変動幅を利用した超低リスクのトレードができます。

香港ドルは1米ドル7.75~7.85の間で変動可能です。
そのため、許容範囲の上限下限近くまで値が動いたところで反発して戻ることが決まっています。
そしてそこを狙った逆張りトレードができるというわけです。

値動きがだいたい決まっているため損をするリスクが非常に少なく取引ができます。
また、リスクが少ないのでレバレッジを大きく掛ければ利益が見込めるでしょう。

逆張りトレードについて詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。
初心者には危険!?逆張りってどんな取引方法なの?

 

取引における注意点

香港ドルでのおすすめトレード法をご紹介しましたが、取引する上での注意点もあります。
ではここで、香港ドルで取引する上で気を付けなければならないことをみていきましょう。

 

業者選び

デメリットの項目でお伝えしたように、香港ドルはマイナー通貨であるため手数料が高いです。
そのため、FX業者を選ぶときには、スプレッドの狭いところを選びましょう
業者によってかなり違いが出るので、利益の薄い香港ドルで儲けるにはできるだけコストを抑えることが大事です。

また、米ドル/香港ドルの取引はマイナー通貨ペアであるため、取り扱っている業者がかなり少ないです。
米ドル/香港ドルを取り扱っているFX業者にはヒロセ通商や、OANDAがあります。

 

  ヒロセ通商

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ペッグ制廃止による衝撃

ペッグ制解除ショック-min

香港ドルでポジションを持つことは比較的リスクが少ないことがわかりましたが、それはドルペッグ制が採用されていることが前提です。

香港は中国の一部なのに、いつまでもアメリカのドルに縛られているのは当然、弊害もあります。
ペッグ制のデメリットは香港の実際の経済事情と通貨相場が呼応しないことです。

中国の経済力台頭や米中の貿易摩擦など、両国の社会情勢がいつ、ドルペッグ制の廃止を引き起こすかわかりません。
ペッグ制が解除されれば、一時相場が大混乱するでしょうし、その後変動相場に移行することになります。

その変化をチャンスとして狙っている投資家もいますが、スイスフランショックのような大暴落でひどい目に合う恐れもあります。
スイスフランショックとは、かつてスイスフランがユーロとのペッグ制を解消したときに、あまりの急暴落にFX業者のロスカットが間に合わず大損した投資家がたくさん出た事件です。

そのため、アメリカの経済指標や社会情勢だけでなく、中国の情勢も日ごろから気にしておく必要があるのです。
安定した通貨だと思っていたら、とんでもない地雷を抱えていたんですね。

 

チェックすべき経済指標

ドルペッグ制のため、アメリカの経済指標が一番重要です。
アメリカの政策金利発表、雇用統計、失業率、GDPなど、ドル円と同じようにチェックしましょう。

アメリカドルの変動要因について詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。
ドルを制する者はFXを制す!?ドルを大きく変動させるイベントとは?

 

また、中国の経済指標や社会情勢もチェックしましょう。
中国の企業の株価が上がった時など、香港ドルの値も上がることがあるようです。

 

まとめ

僕も香港ドルでじんわり稼いでみるぞ!-min

いかがでしたでしょうか?

香港ドルは米ドルにペッグするというドルペッグ制をとっていることが最大の特徴でしたね。
米ドルの値動きとほぼ一緒なんて、「香港は中国なのにアメリカか!」とツッコミたくなりました。

一見、利益の薄い「退屈そうな通貨」に見えても、香港ドルの安定性に目を付けた隠れファンがいることもわかりました。
スイングトレードは、僕みたいな面倒くさがり屋には向いていそうです!

この記事を参考にあなたもぜひ一度、香港ドルでの取引を試してみてはいかがでしょうか。

 

香港ドルを取り扱っているFX会社は他にもあります。 よろしければこちらも参考にしてみてください!

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